160号
2003年5月号


 TOP NEWS
年年 花は変わらず   
    歳歳 人同じからず                  校長 磯 部 吉 秀
 矢車草、ツツジ、アヤメの花の色があせていくと同時に、マツバギクの深紅が目に鮮やかに飛び込んできます。花壇のアジサイやクチナシの花も、ふくらみはじめてきましたし、お宮の周辺をホタルが乱舞する日も近いことでしょう。すがすがしい初夏の季節を迎え、日差しが一段とまぶしく感じられる今日この頃です。
 早いもので、新年度が始まって二ヶ月がすぎました。小学校生活の中間点を折り返した二人の子どもたちは、生き生きと楽しく学校生活を送っています。
 この四月、子どもたちは担任が替わるという経験をしました。町の学校では毎年のことであって、当然のことかもしれませんが、端島の二人にとっては、初めての出来事でした。端島小学校が再開校してからの三年間、兄のように頼り、父親のように慕っていた担任との別れ。私たちには想像できない心持ちだったことでしょう。保護者、島のみなさんも同様で、期待と不安が入り交じった思いをおもちだったことでしょうし、新しく赴任してくる担任のプレッシャーは、それ以上だったのではないかと思います。
 しかし、お互いが抱いていた不安は、全くの杞憂に終わりました。それほど広くない地域の、限られた人たちの中で生活しているからといって、人と人との関わり方にちがいはありません。
 相手のよさを見つけ、それにならう。ある時は、自分を押し殺して相手に会わせる。そして、ここというときは、自分の思いを聞いてもらう。
 こうしてかどが立たず、なめらかに人間関係が深まっていくのではないでしょうか。
 「年年 花は変わらず
  歳歳 人は同じからず」
(毎年毎年、花は同じように咲くが、人の世は年とともに変わるの意)
 これまで、この言葉を何気なく使い、また、聞いていましたが、今年の春は、この言葉の持つ意味を味わい深く感じられた春でした。
 いよいよ二人にとって「小学校生活後半戦」がスタートしました。校務員を含め三人の職員と、二人の子どもたち、いい意味での緊張感を保ちながら、芽吹いた若葉のように日々成長していきたいと思っています。
TOPIX
 社会見学行ってきました!!
 端島小学校の五月は、社会見学の月です。それも、なんと二回もあるのです。他の学校の子どもたちから言わせれば、なんとうらやましい!!けれど、保護者の方にとっては、お弁当を二回も作らなくてはならず、ご迷惑だったかもしれません。(ご協力ありがとうございました。)
 二回ある社会見学のうち、一回目は、五月八日(木)に行ってきました。この社会見学は、年度初めの歯科検診で岩国に出かけるのですが、朝出かけたあと、夕方まで時間があるため、夕方までの時間を有効に使う社会見学です。行き先は、中央消防署と、岩国警察署です。消防も警察も、どちらも四年生の社会科の学習で取り扱う内容ですので、社会科の学習を子どもたちにとって、より具体的に分かりやすくするために、見学させていただきました。
 ありがたいことに、消防署も、警察署も、こちらの見学者がたった二人にもかかわらず、時間を割いて、懇切丁寧に、ご指導くださいました。
 更に、消防の時に使う酸素ボンベを実際に着用させていただいたり、警察の方々の持ち物、たとえば、警察手帳や手錠を見せていただいたりと、日ごろ経験することのない貴重な体験もさせていただきました。
 警察手帳を見た侑ちゃんは一言、
「かっこいい!!」
 手錠を見た海くんは一言、
「黒い!!」(テレビと違いました。)
そして警察署ではパトカーの中も見せていただきました。
 五月の二回目の社会見学は、小瀬小学校との交流もかねた合同社会見学で、五月十六日(金)に行いました。この合同社会見学での見学先は、防府市の青少年科学館『ソラール』と、山口市の児童センター、それに山口県警察本部です。
 小瀬小学校の三・四年生は十六人。決して多い人数ではありませんが、端島っ子の二人からすれば、大規模校です。その人数に、はじめはなかなかとけ込めなかったのですが、いくつかの見学先をまわっていくうちに、徐々にうちとけていき、お昼には仲良くお弁当を食べるまでになれました。
 ソラールでは、太陽やロケットの勉強をし、児童センターではプラネタリュウムでの天体の勉強、県警本部では警察のお仕事について、教えていただきました。
 この五月は、子どもたちにとって、市街地や同世代の子どもたちという、日頃ふれあうことの少ない人や物と直接ふれあうことのできた月でした。
 子どもたちがこうした経験をたくさんできるよう、これからも可能な限り、少人数というフットワークのよさを生かし、足取りも軽く、学習活動を展開していきます
 編集後記 〜 さざなみ
◆「少し太ったんじゃない?」
 最近、私へのあいさつのあとに続く言葉です。
 端島への転勤が決まったとき、多くの知人から、食事の心配をしてもらったのですが、そういった不安は、校長先生のお話ではありませんが、全くの杞憂に終わりました。それどころか、この有様です。
◆それもそのはず、端島は『おいしいものの宝島』なのです。
 まず、魚。これは説明の必要はないでしょう。とにかく新鮮で、うまい!!磯まわりでとった、ウニやサザエにアワビもそりゃあ絶品でした。

◆海の幸だけではありません。野菜や木の実もおいしいんです。子どもたちと採りにいったサクランボや野イチゴ、それにグミ。そうそう、浦浪さんに天ぷらにしてもらったヨモギなどの野草も、さわやかな風味がして、とってもおいしかったです。
 そのおいしさに魅せられて、歩く道すがら、道端に生えているヨモギをむしって食べてみました。すると、意外といけるじゃありませんか!!(子どもたちには不評でしたが・・・。)
◆学校の畑には、子どもたちと四月に植えたキュウリやゴーヤ、メロンなどの野菜や果物が芽吹いており、秋の収穫を期待させてくれています。
 そして、港からは「アジがとれるようになった」という声も聞こえてきました。
◆日差しは真夏を思わせるように、ジリジリと頭に照りつけてきており、子どもたちと、「六月になったら泳ごうね。」を合い言葉に、六月が来るのを今か今かと待っています。
 端島の初夏は季節感のある、心もお腹もいっぱいの初夏です。