148号
2002年4月号


 TOP NEWS
制度は変われど、
初心を忘れずにがんばります。
   校長  磯 部 吉 秀
今年はこのメンバーでがんばります
 花はいつしか過ぎ、さわやかな葉桜の季節になりました。職員室の窓から眺める見壁山の新緑も、日ごとにそのボリュームを増しています。
 さて、前任の恒松校長先生の後を引き継ぎ、不慣れな事務処理などに追われているうちに1か月が経ってしまいました。
 このわずかな間にもかかわらず、本校児童に対する島の皆様の温かな愛情、学校に対する絶大な支援…皆様のご厚意を身にしみて感じ取っているところであり、大変うれしく思っています。
 応援してくださっている皆様のご期待に添えるべく、古屋先生、浦浪さんともども精一杯頑張ってまいりますので、この1年間どうぞよろしくお願いいたします。

☆★着任者紹介★☆

校長  磯 部 吉 秀 (いそべよしひで)

★昭和27年8月7日生まれ 小野田市出身 
★前任校は小野田市立本山小学校
★教職歴は、豊浦郡に5年、下関市に15年、萩市に2年5か月、小野田市に4年7月
★趣味はゴルフにスポーツ観戦、読書

★家族構成
両親…二人とも70を過ぎていますが元気で農業をしています。
妻…美祢市で教師をしています。
長男(中1)…サッカー部新入りのため、やや緊張気味の毎日。
次男(小6)…小柄だが、運動が大好き。勉強は?
長女(小3)…侑季さん、海輝くんと同じ3年生。明るさがとりえの元気者。

 さて、皆様もご存じのようにこの四月から、学校制度始まって以来の大改革ともいえる「学校週5日制」がスタートしました。
「月曜日から金曜日までは読み書きそろばんをみっちり勉強。やっと半ドンの土曜日がやってきてゆっくり…」という長年慣れ親しんだ学校生活のサイクルが、「金曜日までは国・算・理・社といった勉強はもちろんのこと、総合的な学習の時間(詳しくは後述)など様々な体験学習。土曜日・日曜日は家族や地域社会の人たちとふれあい、自然とふれあい、たくましく生きる力をつける」というスタイルに変わっていくことが望まれます。
 こういった力がすぐに身につくということは考えておりませんし、本校においては物理的に困難なことも少なくありません。おそらくこれからも多くの教育課題に直面すると思われます。
 しかし、島の小さな学校だからといって避けて通るわけにはいきません。いいえ、むしろ小さな島の学校だからこそこの大きな教育改革が有意義なものとなるように努力していくつもりです。
 とは申しましても、学校でできることにも限界があります。保護者、地域、そのほか多くの皆様方のご支援とご協力を必要とします。今後とも貴重なご意見やご要望などお聞かせいただければ幸いです。
 どうぞ学校までお気軽に足をお運びください。



 TOPIX
『むかべ学習』始まる 〜端島小学校の「総合的な学習」〜
 本年度より「総合的な学習」の時間が本格的に実施されます。
 これまでも学校では国語や算数といった教科の学習を通してそれぞれの力を身につけてきました。そうした各教科の時間で学んだことをそれぞれ孤立させるのではなく、相互の関わりに気づかせ、多面的に物事を見つめる力・考える力を養うことが「総合的な学習」のねらいの一つです。教科の枠組みを超えた活動に取り組ませることで、これまで児童が身につけてきたそれぞれの力を文字通り「総合的」に発揮させ、あたかも複数の糸がより合わさって大きな“綱”が生まれるようにさらに高次な力へと昇華させる…。私たちは「総合的な学習」の時間に大きな期待を寄せています。
 端島はその多くが林であり山であり、周囲はきらめく海に囲まれています。学校そばには見壁山が島を鎮守するかのようにひっそりとたたずんでいます。児童たちがこれらの自然と関わることなく生活をするということは、その行動を限りなく制限されてしまうことになります。しかし逆説的に考えれば、それらの自然への積極的なアプローチが児童の活動体験をより豊かなものにしてくれるということです。
 端島に備わっている望ましい《環境》は何も自然に限ったものではありません。地域の人々とのふれあい、語らい、ふるさとのぬくもりもまた児童を取り巻く素晴らしい環境であるといえます。実際、本校の児童は島の人々に支えられ見守られながら、情操的にも豊かに成長していると思います。
 整備されつつある情報ネットワーク環境も大きな役割を果たしてくれることでしょう。確かに本校のような離島校においては、直接的に入手できる情報(人々との出会いや書籍等)には限界があるかもしれません。しかし、インターネットの効果的な活用法を学ぶことでそのハンデはいくらでも克服できます。そして、インターネットは情報を受け取るだけではなく、自分たちの情報を発信する手段でもあるのです。入手した情報によって学習を進め、その成果を今度は発信する。こうしたことを可能にする情報技術環境も本校には備わりつつあります。
「総合的な学習」においては以上のような「三つの環境(自然・人々・情報)との関わり」を中心に取り組んでいくつもりです。地域の外(様々な情報)にも目を向けながら、地域のよさ(豊かな自然・あたたかい人々)を実感していけるような学習を計画していければと考えています。
 端島というすばらしいふるさとにどっしりと根を下ろしながら、常に情報に対するアンテナ・広い視野を持ち、グローバル化の進む現代社会においても堂々と活躍していけるような児童の成長を実現すべく努力していきたいと思います。

 優しいシルエットを持つ端島の見壁(むかべ)山。ひっそりたたずむ頂(いただき)の高さにちなんで私たちは、見壁山のように大きく優しく育ってほしいという願いをこめて、端島小学校の「総合的な学習」を「むかべ学習」と名づけました。

※文中における「環境」とは「児童を取り巻くもの・児童を支えているもの」という意味です。

「むかべ学習」の中で育てていきたい、児童と「環境」との関わり
〜見壁山に見立てて〜


 編集後記 〜 潮騒
◆「やったあーっ!!」
かいくんがほてった顔で叫びました。生まれて初めて「逆上がり」ができた一瞬です。
◆2年生の終わりから取り組んできた逆上がり。補助台を使っての練習。徐々にその高さを低くしていきました。ある高さまで来るとふたりとも「壁」にぶつかりました。何度やってもできない。
◆はじめにできたのはゆうちゃんでした。ある日突然、クルリと回れたのです。本人もビックリしていました。そして、その時のかいくんの表情を僕は見逃しませんでした。「うわっ。ヤバイ」という顔。ふたりができないうちは気にならないのですが、ひとりができるようになるとさすがに切羽詰まったような気になるんでしょうね。かいくんの顔がより真剣味を帯びてきます。横ではゆうちゃんがクルンクルンと無邪気に回っています。うーん。これはかいくんにとっても、「無言のプレッシャー」だったのではないでしょうか。
◆だけど、かいくんのエラいところは、決して途中であきらめることなく練習を続けてきたところです。「ボクは本当にできるようになるんだろうか」と不安になったことも一度や二度ではないはず。それでもみんなから励まされ、何度も何度も練習を繰り返し、補助板の高さも数pずつ下がっていったのです。
◆そして、とうとう運命の日が。かいくんの足が高々と蹴り上げられたかと思うと、クルリと鉄棒を一周。いつの間にか着地していたかいくん。一瞬の静寂・・・・・・。
◆思わずゆうちゃんも僕も力いっぱい拍手をしていました。かいくんに握手を求めると、照れくさそうに笑っています。地道な努力が実を結んだ、本当に素晴らしい出来事でした。
◆新しく始まった3年生の日々。幸先のよいスタートです。これからどんな「壁」にぶつかっても、この努力と根性で乗り越えていってほしいと願っています。