はじめに・・・・
    2学期が始まりました。
    2学期といえば、運動会です。
    端島の運動会は、2人の子どもたちを中心に、学校と、保護者のみなさんと、地域のみなさんの手で作られる、本当に手作りの運動会です。
    といいつつ、私自身、初めて携わるものですから、不安でいっぱいです。
    子どもたちはどうかといえば、今までの経験があるので、私よりは楽しみに運動会を心待ちにしているようです。
    そんな、子どもたちの様子や、私のドタバタぶりを、これから、ホームページで紹介していきたいと思います。
    果たして、無事、運動会の開催までたどり着けるでしょうか?乞うご期待!

スローガン決定!!(9/8) 今年の踊り決定(9/10) トラックが出来た!!(9/17)
練習、すすむ!!(9/24) 竹の切り出し(10/1) 島内放送と草刈り(10/2・3)
運動会、迫る!(10/6〜11) 子どもたちの運動会前日の作文より 運動会の朝(10/12)


スローガン決定!!(9/8)
 今年の運動会、私にとっては初めてですが、子どもたちにとっては、4回目の運動会です。
 初めに自分なりのめあてを聞いたところ、

          「今年も白組に勝てるようにがんばりたい!」(侑季)

          「今年は紅組に勝てるようにがんばりたい!」(海輝)

 という答えが返ってきました。
 この個人個人のめあてをもとに、今年の端島大運動会のスローガンを決めることにしました。
 スローガンとは、みんなのめあてであり、がんばるための合い言葉でもあります。
 だから、みんなに共通することで、考えていきました。
 まず、二人に共通することは、「がんばる」ということです。
 そして、スローガンですから、やっぱりかっこよくないといけない。その上、できれば、今年ならではのものがいい!ということで、考えていきました。すると、新聞のスポーツ欄の記事に「末継、銅メダル!」の文字がありました。
 よし!金メダルということばを使おう!と決まりました。

 昼の休憩をはさんで考えていったところ、侑ちゃんから、
    「端島っ子 あせとなみだの 優勝旗」
 というスローガンが出されました。このスローガン、かっこよくて、語呂もいいんですが、「がんばる」と「金メダル」ということばが入っていないということで、もう一度考えることになりました。
 すると、侑ちゃんから、「がんばって あせとなみだの 金メダル」というスローガンが出されました。すると、海くんから、「がんばって」を「がんばろう」にする方が、みんなでがんばる感じがするからいい!という意見が出され、さらに、「あせ」と「なみだ」は漢字にしたほうが、見たとき、かっこいい!ということになり、右往左往しながら、今年の運動会のスローガンが決定しました。



 このスローガンを合い言葉に、運動会をみんなで作っていきます。

子どもの日記より
 「がんばろう、汗と涙の 金メダル」を見て、私は、がんばって汗と涙で、金メダルを取るぞと思いました。特にがんばるのは、ダンスです。なぜなら、むずかしくて、おくれるかもしれないからです。だから、ダンスをがんばりたいです。本番当日は、上手におどれるといいなと思いました。                           ぼくはこのスローガンにしたのはかっこいいからです。ぼくは、このスローガンにしたので、練習の時も本番と同じようにがんばろうと思いました。
 ダンスもうまくできるようになりたいなあと思いました。
 本番は練習の時よりもがんばろうと思いました。                       
(侑季) (海輝)
今年の踊り!!(9/10)
 スローガンも無事決まり、いよいよ、運動会の練習に入りました。
小学校の教師が、運動会といって頭を悩ますものに、ダンスがあります。
 特に、私のような踊りオンチにとっては、ダンスの指導が苦痛以外の何物でもありません。そのうえ、前任の古屋先生は踊り上手で、創作上手!運動会が近づくのが、何とも、憂鬱でした。
 6月頃から、どうしたものかと考えてきました。
 2人で踊っても見栄えのするもので、運動会とはいえ、二人にとっては授業の一環ですから、ただ踊るだけでなく、その踊りを通して、自分の見聞が深められるもの、更に、単純に、踊って楽しいダンスはなかろうか?
 で、私が選んだ踊りは、沖縄の「エイサー」でした。
 「エイサー」にしたわけは、3つあります。
 まず、この踊り、テンポもよく、太鼓を使うので、にぎやかです。二人で踊ったとしても、工夫次第で、いくらでも見栄えのするダンスになると思えました。
 そして沖縄は離島で、端島と似ています。離島ゆえに、昔から独自の文化を育んできた地域です。エイサーも沖縄独特の精神風土の中、育まれてきた伝統芸能で、今でも若者を中心に受け継がれている文化です。そういった受け継がれてきた伝統文化を子どもたちに味わってほしいと思いました。
 さらに、なんといっても、楽しい踊りです。子どもたちが、楽しく、元気いっぱいに踊っている姿を、運動会に来られる方々に見てもらいたいと考えました。
 そこで、エイサーのビデオを子どもたちに見せ、その感想を聞いたところ、
 「やってみたい!」
と、なかなかいい反応が返ってきました。
 こうして、今年の運動会では、沖縄の伝統芸能、エイサーをやることにしました。
子どもの日記より
 ぼくは、最初エイサーを見たとき、はにぎやかそうで、かんたんそうだなあと思っていたけど、ようく見たら、すごくむずかしそうでした。
 清田先生が、
「おきなわのぼんおどりなんよ。」
と言ったので、ぼくはしんじられませんでした。れんしゅうがんばるぞと思いました。
 さいしょビデオを見て、少しむずかしそうな気がしました。けど、がんばったらできると思いました。
 テンポがはやかったので、おくれないようにしようと思いました。
 きっとできると思いました。
(海輝) (侑季)
 これから、こどもたちと、楽しく、真剣に、エイサーの練習をしていきます。
 本番に、すんばらしいエイサーが披露できますように・・・。
トラックが出来た!!(9/17)
 端島小学校の運動場は、日ごろはなんにもありません。なんにもない、二人にはちょっと広めのこの運動場で、日ごろは体育をしたり、あそんだりしています。
 その運動場が、運動会ではでっかい会場になります。
 端島中の、いや端島以外からも多くのお客さんが来られる運動会ですから、みんなが運動できるように、かっこよくしなければいけません。
 それに、どこを走ったらいいのか、どこで応援したらいいのか分からないと、運動会はめちゃくちゃになってしまいますから、今日は、みんなで運動場にトラックを作りました。

 たまたま、端島に遊びに来ていた浅川先生にも手伝ってもらって、トラックを作りました。
 みんなメジャーを持ったり、くぎと金づちを持ったり、ラインひきを引いたりと、しっかり役割分担しながら、運動場にトラックを作りました。
 ほかの学校に比べると、ちょっと小さめで、その上少しいびつなところもあるけれど、みんなで手作りのトラックが完成しました。
 あとは、運動場のでこぼこを、これからトンボやブラシできれいにならして、運動会を迎えたいと思います。
 端島大運動会に来られるみなさん、応援するときに、このトラックは、侑ちゃんと海くんの手作りだってこと、思い出してください。
練習すすむ!!(9/24)
 先日(9月20日)、柱島小中学校の運動会がありました。
 柱島の子どもたちは、端島より一人多い3人(中学生を含む)なのですが、3人でも、元気いっぱいに運動会を盛り上げていました。
 毎年恒例の太鼓の演舞も二人の中学生にまじって、2年生の男の子も元気いっぱい、勇壮に太鼓の音を、島中にまでひびかせていました。
 あの太鼓を見たからには、端島の二人も負けられません。
 端島はエイサーです。
 基本の踊りをマスターした二人は、どしどしくる、鬼教師からの注文にも、へこたれず、様々なフォーメーションもこなしつつあります。
 二人の真面目さ、熱心さには頭が下がります。
 なかなか踊りがうまくいかないときは、
 「先生、タンバリンを持って帰ってもいいですか?」
 と、侑ちゃんが聞いてきました。
 思わず驚いてしまう心をひた隠して、
 「いいよ。やるからにはがんばりなよ。」
 と、かわいげのないことばを投げかける鬼教師。
 けれど、放課後に教室に行くと、机の上にはタンバリンが…。
 このように、鬼教師の期待を一心に受けながら、二人のエイサーは徐々に完成しつつあります。
 運動会に来られるみなさん、すこーしだけ期待してください。二人はきっと、がんばって踊りますから!

 
竹の切り出し(10/1)
 ついに10月に突入しました。運動会まで2週間ありません。端島大運動会が徐々に迫ってきました。
 今日は、入退場門や演技で使う竹を、みんなで切りに行きました。
 侑ちゃんと海くんのお父さんにも手伝ってもらいました。(といっても、もっぱらお父さんたちの指示にわれわれが従っているんですが…(^_^;))
 入退場門というと、毎年使うものなので、多くの学校では、体育倉庫に大事に保管されているものですが、端島は違います。毎年このように、島の竹林から切り出して、それを使うそうです。
 どんな竹が良いかというと、太さはもとより、まっすぐに伸びていることが大切です。
 校長先生が切り出した竹は、曲がっていたので、お父さんたちから不合格にされてしまいました。
 私が切った竹はというと、「ちいと、細いのう〜!」
 なかなか合格はいただけません。それにくらべ、お父さんたちの切られた竹の太さといい、まっすぐさといい、申し分なく、青竹のそのみずみずしさに、気分も晴れやかになりました。
 もちろん、海くんと侑ちゃんも、ブンブン飛び回る蚊と格闘しながら、しっかりお手伝いできました。
 そうやって切り出した竹は、全部で、大小合わせて16本。
 切り終わると、みんなで手分けをして、竹を山から学校まで持って下りました。
 学校に着くと、浦浪さんがジュースを冷やしてくれていました。
 ひと仕事終えたあとのジュースはおいしかったです。

島内放送と草刈り(10/2・3)
 「町の学校にあって、端島小学校に無いもの。」というと、いろいろありますが、実は、端島小学校には校内放送がないんです。そりゃそうです。どこにいたって、大声を出せばみんなに声は聞こえるし、みんなって言っても、5人なんですから。無いと言うよりも、必要がないわけです。
 けれど、私は二人の子どもに、校内放送をやらせたいなあと4月に端島に来た当初から思っていました。かといって、端島小学校の中でやってもあまり意味はありません。なぜなら、私が二人に味わってほしいのは、「スピーカーの向こうで自分の声を聞いている人がいるという緊張感」だからです。その緊張感を味わうためにはやっぱり、大勢じゃないとあんまり意味はありません。ではどうするか?
 私は港にあるスピーカーに目をつけていました。このスピーカーは、予防接種や漁協の集まりなど、島の方々が、お知らせに使われている島内放送のスピーカーです。
「これは使えるぞ!!」
 運動会は、学校と保護者の方々のみならず、地域の方々の協力が無くては成功できません。ですから、諸準備や草刈りなどで島民の方々のご協力を仰がなくてはなりません。そこで、島内放送です。
 10月3日(金)に運動場の草刈りをやることになっているので、そのことのお知らせを子どもたちが、島内放送で島の方々に呼びかけることにしました。

 10月2日のお昼、島のいくつかのスピーカーから二人のお知らせが流れました。
「こんにちは。明日の2時から、学校で、草刈りをします。手伝いに来てください。そのあと、婦人会の踊りの練習があります。くりかえします〜」
 午前中にことばを考えて、練習しておきましたが、やはり初めての経験。ガチガチに緊張しているため、つまりながらの初放送になってしまいました。けれど、二人の放送を聞いて、次の日にはたくさんの方々が学校へ草刈りに来てくださいました。
 これで終わらずに、これから校内放送ならぬ、島内放送をしていこうと思っています。
 できれば、定期的にやりたいなあと思ってます。島の楽しい放送局にしたいです。

 最後になりましたが、草刈りに来られた皆様、ありがとうございました。
運動会迫る(11/6〜11)
 端島小学校も、いよいよ運動会間近になって、気がつけば、運動会日記をすっかり更新しそびれていました。すみません。
 さて、明日はいよいよ運動会なのですが、月曜から今日までの1週間を駆け足でふり返っておきます。
 まず、月曜日。先週の金曜日に、島の方総出で、学校の草抜きをしていただきました。そうしてきれいになった運動場が、更にきれいになりました。それは、海くんのお父さんが整地してくださったからです。人数の少ない端島小学校ですが、運動場はかなり広い!ですから、生地も大変なのですが、文明の利器『軽トラック』を駆使して、運動場をきれいに整地してくださいました。その腕は、プロ級!(整地を軽トラでするプロがいるかどうかはさておいて…)おかげで、草の無くなった運動場が、更にきれいになりました!!運動会に来られるみなさんにも、胸を張ってお見せできる運動場です!

 次に火曜日です。火曜日は、運動会当日に掲示するスローガンを3人で作りました。二人にとって掲示用スローガンを作るのは今回が初めて!ですから、初めはおっかなびっくりでしたが、コツが分かれば次々とスローガンの文字ができあがっていきました。当然、色は海くん侑ちゃんの2人が選び、字も二人が書きました。こうしてできたスローガン『がんばろう、汗と涙の金メダル』と、『端島大運動会』の文字を、次の水曜日に校舎2階の窓に掲示しました。
 掲示した文字は、青い空と白い校舎に映えて、3人ともうっとり!
 「スローガンを見たら、みんなびっくりするかねえ?」(侑)
「古屋先生たまげるかねえ?」(海)
 二人とも大満足のようです。

 木曜は、予行練習(リハーサル)です。全部の競技をひととおり流してやってみました。
 さすがに2人とも終わったときはへとへとでした。
 大きな学校では、入場行進も、児童のあいさつも、準備体操も、みんなで分担するのですが、端島小学校は何から何まで、2人でやります!そりゃあへとへとです。いろいろ経験できる反面、2人にかかる責任は大きい!
 ただ、2人は今までの3年間、これらのことをがんばってやってきていますから、それほど練習時間は必要ありません。本番もがんばってやり遂げてくれるでしょう!頼むよ、侑ちゃん、海くん!!

 そして、金曜土曜は準備一色です!
 金曜日、お父さんたちが午前中から駆けつけてくれ、サッカーゴールを土台にして、入退場門を作ってくださいました。先日切り出した竹を適当な長さに切り、「バン線」でくみ上げていきます。その要領のよさは見事です!
 「わしらも4回目じゃけえ、まあ、慣れたものいね。」
 「どこかの小学校から入退場門制作の依頼が来るかもしれんぞ!」
左の写真を見ても分かるように足場の悪いところへひょいっとのぼり、バン線を駆使して、竹を組み上げていかれました。その軽業は、まさにサーカス並み!端島ボリショイサーカスができると思ったのは私だけではないはず。

 土曜日はいよいよ前日準備です!
 「こんにちは。今日は4時から、運動会の準備をしますので、お手すきの方は学校に集まってください。…」という2人の島内放送を聞きつけて、多くの方が準備に駆けつけてくださいました。けれど、みなさんが来られたのは午後2時!かなり早い!!私の経験上、時間に遅れて皆が集まることはあっても、みなさんが早〜く集まるっていうのは前代未聞です!
 「家におってもしょうがないけえね。」
 こうした人々の温かさで、端島大運動会が成功していくのだと実感しました。
 集まっていただいたみなさんと、端島大運動会恒例の大漁旗の飾り付けです!
 海くんと侑ちゃんも、そしてみいくんまでも、みんなに交じってお手伝いです。 
 ただ、風が夕方から強くなり、テントを立てたり、放送機器の準備をしたりといったことが今日はできませんでした。
 明日の朝はまた大変ですが、島のみなさんと、そして、島外から来られる方々で準備できるので心強いです。
 あとは天気だけです!!
みんなで声を合わせて叫びましょう!!

「あーした、天気になーーーれ!!」

子どもたちの運動会前日の作(11/11)
がんばるぞ 本番は、がんばるぞう
 私はエイサーをやってみて、さいしょはむずかしかったけど、だんだんむずかしくなくなってきました。
 本番にまちがえないようにがんばろうと思いました。楽しみだなと思います。
 そして、本番に使う入たい場門をきのう作りました。そのあとテントを立てて、ひもをしばって、たおしました。それからたいこをとりに神社に行きました。だんだん運動会らしくなってきました。
 私は、
「運動会にたくさん人が来てくれるといいな。」
と、思いました。
「たぶん来てくれる。」
と思いました。みんなは、私たちのおどりを見てびっくりするかなと思いました。
 がんばって金メダルを取るぞと思いました。
 ぼくはさいしょにエイサーを見たときに、なんだかんたんじゃんと思っていました。でも、やってみるとすごくむずかしかったです。けれども、どんどんやっていくうちに、かんたんになっていきました。
 そして、どんどんおどり方を変えていきました。
 むずかしいところは、逆におどるところです。でも、今は、なれてきました。
 そして、入場のしかたをならいました。けど、入場のむずかしいところは、「ハイサイおじさん」と言うところを、さいしょやるときはむずかしかったけど、なれると、かんたんでした。
 そして、運動会のリハーサルをしました。いろんな入場のしかたがあるので、忘れないようにと、思いました。
 じゅんびもがんばってやりました。
 今年の運動会は赤組に、負けないぞう!と思っています。
侑季 海輝
運動会の朝(11/12)
ついにやってきました。運動会!!

この前の日記には書かなかったのですが、実は端島小の子どもよりも、教職員よりも、運動会になんと前日の朝から!燃えて参加している人がいました。そうです。前担任の古屋先生です。
 そして、夕方には校長先生のご家族、私の友人も端島入り。
スタッフも徐々に集まってきました。

 前日は、風が強く、準備があまりできませんでしたので、当日の朝は、「7時に集合して準備をしましょう」との申し合わせでしたが、やはり、前日同様に皆さん、6時半には集合されました。端島時間は今日も健在です!島の皆さんや古屋先生たちのご協力で、前日にできなかったテント張りや大漁旗や万国旗、放送機器の設置がスムーズにできた頃、高速艇「すいせい」に乗って、島外から多くの方々が駆けつけてくださいました。

「みなさん、おはようございます。今日は、端島大運動会があります。ぼくたちもがんばるので、ぜひ、見に来てください!!」
島内放送も元気よくできました!
 さあ、いよいよ、開幕です!